SR600FUJI2周目
4年前にやって以来のコース。
渋峠が草津白根山の噴火警戒レベルが下がらずR292の湯釜付近が立ち入りできなかったので走れなかったのが今年開通。
SR600のコースは国内に多数出来たが自分としては4年前からやっていなかったのでSR600ってどんなもんだっけ?というのを思い出す意味も含めて今回走ることに。
さて、SR600は(原則)スタートゴール地点がぐるりと回って同じ所、なのだがその地点が定められているのはランドヌール部門の場合。
ツーリストエントリーの場合はスタート地点を任意のポイントに変更できる。高尾駅まで行くのに1時間以上かかるのにコース上に出るだけならすぐなのでこれを使いたいなと。
自分のスタート地点はわかりやすく自宅最寄りキューシート上の曲がるポイントに。
ついでにツーリストは好きな日時にスタートできるのも大きい。天気予報を見て「今週はいけるぞ!」で出発できるのは良い。今回はこのスタイルで行った。
今回試してみたかったのは4年前と比べてどれだけ走れるのか、またセルフマネージメントがどれだけできるのかを試したかった。
今回のお題はとりあえず2晩目に突入しないこと。前回がコースアウト9H弱の38H弱だったので2Hくらいなら短縮できるでしょう。そして今回は仮眠のみで行く予定に。35時間は切れるんじゃ無いかと言う目算。
荷物は最低限に。
雨用のアームカバーとレッグカバーにレースフィットレインジャケット。予備チューブ2本、緊急用輪行袋、10Ahバッテリー、ライト用予備電池、エマージェンシーシート。とりあえず大型のサドルバッグを使わないようにした。
持ってった補給食はMANAのチョコバー、一口羊羹5本(3本余った)、ナッツとドライフルーツのミックスをチョコベビージャンボ一本分。
自転車は無印アルミにレーシングスポーツなので通勤車そのまま。岡山1200で足枷になる感じもなかったので今回もこれで行けるでしょ。
そして今回はハンドルキューシートの固定を変更
今までラミネートの余白に穴を開けて結束バンドで止めていたが、クリップをバンドで止めてシートを挟む形式に。
A4サイズだとVolt800が2本とサイコン分の幅ぴったりでわりかし良かった。
前々日まで天気予報と天気図とチョロチョロ見ていて、まだ梅雨入りはしそうに無い土日に設定。まあ日曜雨にやられても昼過ぎ、麦草さえクリアしていれば命の危険はかなり下がる。降ってもそんな降り続くようなこともなさそうだ。
さて、当日は6時に出発する予定が余裕ぶっこいてたらスタート時間にまだ家を出てないと言うw
スタート地点に移動して一旦落ち着いてからスタートする。
6:18スタート。
ここから軽井沢までは勝手知ったる道。淡々とこなしていく
PC1 6:55 13km
まだ交通量の少ないR299を秩父方面へ。R299とお別れしたところで一旦トイレ、即リスタート。
細かいアップダウンを超えて群馬へ。眼前に妙義山が見えてくるここはお気に入りポイント
この頃になると登りで日差しがかなり暑い。
R18に接続して碓氷峠入る手前で一旦休憩
おぎのやさんに行きたいところだけど10時前ではまだお昼に早すぎる。ドリンクもそんなに減ってないので碓氷峠はGo。
旧道に入ると比較的すぐにめがね橋に着く
PC2 10:19 101km
碓氷峠は木漏れ日の気持ちいい登り。暑さが和らいで動きやすい。何も考えずに走ってたらアウターのまま上まで行ってしまった…
まだ渋滞してない軽井沢を抜けてR146へ右折する。別荘地のうちは勾配がきつめ。加えて暑さもあってペースは上げないように心掛ける。
10kmほど登れば20km以上の下り。降ってる間に正面からくる自転車の子達から挨拶されたのにちょっとびっくりしたw
脚を休めつつ長野原へと。
R292に左折するところで昼食
ここで反射ベストを着てる人が休憩してたのでおそらく自分と同じくSR600やってる人なんだろうな。ストレッチもしてリスタート。ここから渋峠まで2時間くらいか。
日差しを避けられるところが少ないので暑い日はちょいしんどい。加えて意外と勾配もある。のらりくらり草津まで。
ひと月前に桜が残ってた地はひぐらしの大合唱。まあ軽井沢からずっとなんだけどw
ここから上になると鳥の囀りが心地よくなっていく。そんなことをしてると木々が開けて殺生ゲート。ここからが景色の本番
そういえば、渋峠を登ってる時に晴れたことってあったかな?一回だけ出たツールド草津ではガスの中かないきなり晴れたのはあったか。なんか印象では登ってる間はいつも曇りで、今回も草津ゲート過ぎたあたりからずっと曇ってた。そして氷の張ってた弓池もこの通り
レストハウスはまたいつか開ける日が来るのだろうか?ロープウェイも無くなってしまったので今後どうなるのか。またいつ通らなくなるのかも分からないしね。
分水嶺超えてもうひと登りすればいつもの石碑
PC3 14:30 175km
虫が多くてそそくさと撤退。ここまで曇り空だったのが渋ホテル過ぎたら晴れたw
前回は16時を過ぎてて曇ってたので下り始めから寒かったが今回はジャケット羽織っとけば大丈夫だった。
志賀高原辺りからは強めの向かい風。そしてPCの道の駅近くにあった気温計は27℃・・・下ってないと暑さを感じる。
PC4 15:08 202km
そういえば、4年前はこんなのあったね。
無かったからちょっと不安になったw
さて、PC4を出るとキューシート44の手前のランプで下ろされる。この時には「中野市街迂回路」の看板が出ているのでそれに沿って川向こうの道をR403まで行けば大丈夫。
菅平へと向かう道で前回は引っ掛からなかった踏切で停止。その後も並走したり。
平坦になったら体に暑さが籠るようになってきた。このまま登りに入るのは後がキツくなるので一旦冷やす
ここから菅平への登りへ。正直、前回の上りの印象が全くないw
登坂車線を見て朧げに「こんなところあったなぁ」と思うくらい。前回は日没後で嫌になってたしな…でも今回はこんな空も見れた。
普段は知らない道は余計に、夜に走らなきゃいけない時以外は明るい時間に走るべきだよなと岡山1200でも思ったけど今回も。
たらたらと登ってると建物が出てきて目当ての看板が出てくる
PC5 17:22 237km
えっと、看板の右側は何をしたのでしょう?
それだけの破損だと隣の上田市の看板が無くなってそうなもんだけど…
ここからは上田市街まで下り。今回はちゃんと明るい中。そして途中からR144に合流するんだけどこれ、去年の400ブルベの帰り道だったのを逆走するのか。分かった瞬間,思わず帰りたくなったよw
前回は車通りもそこまで多く無かったけど今回はひっきりなしに車が通ってる時間に降りてきたので進むのに多少時間がかかる。
PC6 18:10 263km
夏至が近いこともあってまだまだ明るい。とりあえず晩飯を
吉野家のねぎ玉牛丼超特盛、豚汁付きでスッと入った。ここに来るのに前回はホテルへの道すがらだからルート外れてきたけど、ルート上にすき家があったからそっちでも良かったなとw
コンビニに寄って缶コーヒーだけ買う。朝飯は・・・最悪白樺湖にコンビニがあった気がするな。補給食はたんまりある、と思ったのが間違いだったのだけどそれは後で。
暗くなりつつある中、そのまま美ヶ原に突っ込むか、手前で休むかの選択をしなければ。上で寝るチャンスは美ヶ原の道の駅と白樺湖くらいか。
しかし上で寝るとここよりも6、7℃は低い中で寝られるのか?という心配が。仮眠とはいえ寒さで目覚めてしまうようでは同じ時間横になってても後の疲労がかなり変わってしまう。
そのためにK464に登り始める前に仮眠を取ることに。ちなみにこの辺りのバス停を仮眠に使おうという方、このバス路線が休止しているためにバス停内椅子の上もかなり埃が積もっています。
3時間ほど寝て23時過ぎに起きて外の様子を見ると風が心配だったがどうやら上の方も止んでるらしい。レッグカバー着けて支度してリスタート。
K464へ左折するとそこから先は自分のライト以外、眼下の夜景と星しか灯が無い。人によっては幸せなんだろうけど平和すぎて眠気を誘われる。
ある程度登ったところからは野生動物の逃げる音や、ライトの中に急に出てきたりで気が立ったのか眠気は飛んだ。上りだからこっちのスピードは出ないが周囲に注意して慎重に進む。
そういえば、途中で明らかに後ろから人の咳払いが聞こえたのだが振り返っても当然誰もいない。あれは何だったんだろう?
そんなことをしてるといつの間にか星は見えなくなり、夜景も消えて目当ての看板が見えてくる。
PC7 0:56 300km
看板が出てきた途端に疲労感と眠気が出てくる。道の駅の方へと入って1時間半ほどまた仮眠したらスッキリした。気温はさらに下がってアームカバーとジャケットを追加。
もう濃霧に包まれて視界が悪い。
愛悪のところは視界5m位。ハイモードのライトだと逆に先が見えない。そして500m毎位で野生動物に逃げられる。狸と鹿は走る方向に逃げるもんだからちょい危険を感じた。
ペースが上がらない中で徐々に鳥の囀りが聞こえるようになってきた。時計を見たらもう3時半位か。日の出が近い。
濃霧の霧ヶ峰で周りが明るくなり始め、先が見えるようになった所で白樺湖にたどり着く。白樺湖のローソンはやっていなかった。開店は7時なのか。ここでジャケットを脱いだ。
そして登り初めから何も食べていなかったのに気付いて羊羹、MANAのチョコを食べたが白樺湖からの登りでエネルギー切れ。登坂スピードが落ちて進みが悪くなる。
とりあえず持ってた缶コーヒーを飲み干す。
鹿が出てこなくなったのはPC8過ぎてから。そこまではずっとこんなふうによく逃げられてたw
しかしこの辺りの鹿達は人が近づいてくるのを察知するとすぐに逃げるからスピードさえ出してなければそこまで怖い思いはしないかと。逆にすぐ走り出すからスピード出てると突進される危険性あり。地元の鹿は人に慣れてすぎちゃってて向かってきたりどう動くのかが分からなくて怖いけど
話を戻そう。霧も晴れてすずらん峠を過ぎて下り始めるとすぐに女の神展望台に。
PC8 4:59 346km
下はまだガスの中?R299まで降って左折するとそこから1時間弱また登る。色んな鳥の囀りが聞こえるが、カッコウは途切れずにずっと聞こえてたな。木々の切れ間から見えた下が雲海が広がってたので途中の展望台に登ってみた。
この登りに入ると暑くてアームカバーを脱いだ。100mUP毎に8〜10分かけて麦草峠まで。
PC9 6:32 368km
ここからR141までの下りは回復区間。ジャケットを羽織って脚を適当に回しつつ進み、国道に入ると比較的すぐにコンビニがあったのでイン。もう体温が上がらない位にエネルギーが枯渇してる。
やはり温かいものはこういう回復に非常に役立つ。レッグカバー外してボトルも満タンにして野辺山へ。
野辺山への登りはあっという間に登り切った。こんなにあっさりだったっけ?
エネルギーさえ入れば普通に走れる。朝飯代わりの何か米やパン類を持っとくべきだったな。
野辺山駅から線路沿いに行くと目的の標
PC10 8:16 404km
雨粒は落ちてきたけど濡れるほどでは無い。そのままに韮崎へと降りていく。途中、路面が濡れてる所もあったので降ってたところもあったんだろう。下り切ると周りの山々は雲の中だった。
そういえばこの下りを降りてきて何もトラブルが起きなかったの初めてだw
南アルプス市をすり抜けて登り始めの次のPCへ
PC11 9:54 457km
ここから若彦トンネルまでが最後の大きな登り。R358はまだしもK36が嫌すぎる…K719に入ればまた平和なんだけど。
この登り区間は雨が降ったり止んだりでジャケットを着たり脱いだり。この後ゴールするだけならずぶ濡れになるんだけどもう一回コンビニ寄るつもりだったので。
何度もやってるといい加減にイラついて脱ぐ時に反射ジャケット地面に叩きつけたらその後止んだw
K719の後半になるとまたエネルギー切れを起こしたのでまたペースダウンしつつ。いけると思ったんだけどなぁ…
若彦トンネルを超えると河口湖。人も車もいきなり増えるので気を使う区間。R138まで出ればこの先は分かり切ってる道。気分が楽になる。
K729に入って振り返るとやはり富士山は見えてない。そういう時のための看板で写真を撮っとく
PC12 12:36 508km
すぐそこにファミマがあったので最後の休憩。
体温上げてボトル満タンでリスタート。
ちなみに本来の富士山と写真を撮る付近ではこの状態だった
2度目の富士山写真も失敗でした。
山伏への登りをこなして道志道を下っていくと雨粒はそんなに落ちてきてなかったけど程なくしてフルウェットに。この辺りも降ってたのね。脚も靴もびっしょ濡れにしながらあっという間に相模原まで。そこから高尾駅までが距離の割に時間かかった・・・時間的にしょうがない
PC13? 15:26 571km
多くの人がここスタートゴールだが自分はまだ32km先。そしてここからは通勤路も含む区間なので休日に通ることはあまり無い所を走る。交通事情の違いにちょい戸惑いつつも終わりに近づくにつれて寂しさが出てくる。
最後の峠を超えて下った先が自分のゴール
16:55 603km
走行データ
25:27:59、11081mUP、603km、12500kJ、TSS913
34:37で終了。まあ明るい時間に帰ってこれたので良しかな。終わった瞬間にこれまでに無い疲労感がどっと出てきたけど帰宅がどのブルベよりも楽なのでありがたい。
今回は2度もエネルギー切れを起こしたのでこれが1番のブレーキかな。あとは夜間+濃霧で美ヶ原〜白樺湖がスローだったのも時間的には影響あった。
仮眠を取る時にはとりあえず朝飯代わりのものを用意すること。これが今回1番の反省点。
このコースは家から近いので走れる限り現状把握のためには毎年やってもいいかな。ブルベに必要な要素を全て試せるのは面白い。
60時間の制限時間をいっぱいに使えば旅として楽しめるけど旧制限時間の50時間を切るようになると色々な要素が出てくるので考えることがどっと増える。だからこのコースだし、持てる力を試す意味でも今回と同じスタイルで走るのは個人的に意味があると思う。
あとは9月にしか認定手続きができないので忘れないようにしないと(´-`).。oO