山麓暮らし

ほぼ自転車

北鎌尾根単独行二日目

一日目はこちら



二日目は3時過ぎに起床。
外に出てみると流れ星がひゅんひゅん流れてる。。
どうもみずがめ座流星群の極大日だったらしいです。

朝ごはん、パッキング、テントの撤収を終わらせてヘッドライトをしまう。
出発は辺りが明るくなってから。二人組に先に行ってもらって、自分は良さそうな時に出発します。


コルからの踏み跡は結構明瞭。
さすがに登る人が多いだけあって、独標のトラバース路取りつきまでは迷わない。

登り始めてすぐにご来光です。


コルの先、天狗の腰掛までの間にはいくつかテントが張れるような広場があります。
ほとんどは一人用の広さですが、3人用位の広さがあるのも二か所くらいあったかな?


そんな感じで天狗の腰掛付近で2人組に追いつく。
先を譲ってもらったのでそのまま前へ。
独標がかなり大きくなってきます。


そして後ろを振り返った図。コルよりも下の方です。
本当に北鎌尾根は鋸のようですね。


おおよそこの辺の足場・岩場はしっかりしていますが、気を付けていないと簡単に小石などを下に落としてしまいます。
二人以上のパーティーや後続者がいる場合には注意する必要あり。
岩場をよじ登る時も浮石たくさんなので確認してから登る必要あり。

そんな感じで黙々と登っていくと事前情報で見慣れたフィックスロープが。
これが独標をトラバースする道への入り口です。


トラバース路は本当にきれいにあり、横ばいになるのかと思っていましたが普通に歩けます。


そしてこういう険しい所ほど高山植物ってたくさんあるんですよね~。


花の名前などを答えられると山ガールとかにm(以下略)
まぁ、そこまで覚える気もないのでほんの一部しか知りませんが(^^;

途中に毎年、上に張り出した岩にザックをひっかけての墜落がある所があるのですが、
下にちゃんと足場はあるし怖がることもないような所でした。

独標のピークを過ぎ辺り、トラバース路の終点っぽい所には残留ロープが。
使わなくても全然登れます。


登りきると独標をトラバースしきっています。
ここからなら独標のピークに普通に歩いて行けそうですね。


進む先に目を向けると北鎌尾根に取りついてから初めて大槍の姿を見る事が出来ます。




ここで初めて水分を補給。
口の中が乾き始めており、潤うと体の動きまで変わりました。
やっぱり補給は重要。エナジージェルも一本流し込みます。

ここからはピークを超えるたびに大槍が段々と大きくなってきます。
終着点が段々と大きくなってくる山行は結構好きです(=⌒▽⌒=)

北鎌尾根からだと硫黄尾根の存在に振り向かされます。
5年前に見た時も思いましたが、冬季にしか登られないのがわかる気がする。。


巻き道はおおよそ千丈方面へ。天上沢の方は這松などで邪魔されていくのは困難になる場合が多いと思います。
先を見て自分の行けると思う所を行けばいいと思いますけどね。
それまでの経験から自分が出来る岩場の難易度などは実物を見れば分かると思いますので。。

独標から北鎌平までの間では一つを除きすべてトラバースした記憶。
P13(多分)は岩の頂上に踏み跡があって下降する所まで跡があったので登って降りようとしましたが、
どうも少し下りた所からルートが思い描けない。

上がりなおして少し戻ってから踏み跡を見ると千丈側にトラバース路がありました。
自分の辿ってないトラバース路から上がって来た道だと思って通り過ぎた道でしたA=´、`=)ゞ


途中で撮った写真に窓があるピークが。もはやどのピークかも覚えてない。。


途中から撮った山頂付近の写真。
左から大槍、ひ孫槍、孫槍、子槍と北鎌からでないと見れないのでは?




そんなこんなしてると北鎌のコルから3時間15分程度で北鎌平へと到着。

ここは清々とザックを放り投げて、寝転がって休めるくらい広いです(^^)
上を見ると大分大きくなった大槍。


ここからは一時間もかからずに山頂に着くらしい。
一息入れている時に山頂からこちらを覗いている人の姿が見える。

こちらから登ってきた時にどんな顔をされるやら・・・
さて、稜線上のどこから登ろうかと思案していましたが、千丈側にまたまた巻き道が。

途中から稜線めがけて登ります。
この辺の石はこれまでに比べればしっかりしているので登れる所を比較的好きに行けます。


途中にペンキマーク跡っぽいのが。
昔間違えたルートで付けられたというペンキマークの跡でしょうか?


大槍直下にあるカニの鋏。
多分、計らずともおおよそこれの少々上に向かって行く事になるかと。
北鎌平後の岩を千丈側に巻いて稜線に出たら比較的、天上側から登っていきます。


大槍直下の岩場を登っていくとどこかの情報で見たことあるものを発見。
何を示しているのか全く分かりませんが。


そして最後のチムニーにたどり着きました。

恐らく、ここまで来る人ならここで迷う事は無いはず(体格からくるものを除き)。
これを登るとあとは簡単な岩場。

上を見るといつの間にやら山頂の人々の顔が見えます。
「おお、来た来た」「最後まで気を抜いちゃいけないよ~」なんて言葉を掛けられながら無事、登頂成功!

山頂にいた7人くらいの人たちに拍手で迎えられ、恥ずかしくて深々とお辞儀をしてしまう(/ω\)
山頂にたどり着いて拍手を受けるなんて初めてだったし・・・





後ろを見ると二人組も北鎌平を出たようで取りついていました。
ちゃんと登ってきているのは独標のトラバース路に入った所から姿を見ていなかったので安心。

何だかんだ30分近くいたのかな。
北鎌尾根を上から写真撮るの忘れてた・・・(  ゚ ▽ ゚ ;)

ま、いいか♪
ちなみにアルプス一万尺の歌中にある子槍はこの子槍です(有名ですが)。

この上でアルペン踊りを実際に踊ってたら惜しみない拍手だけしてあげよう・・・
ちなみにあの曲は29番まであるんですよ?




肩の小屋におりたら当然!

※下りがある人は極力真似しないように!

大槍を見ながらね。
でも北鎌からずっと見てきた大槍の方が自分はいいなぁ・・・


山頂で会った親子とお話していると二人組も降りてきました。
同時に北鎌に取りついてた3人全員無事登頂成功ですo(^-^)o



ここからは下山するのみ。



やっぱり雪が普段より多く残っているらしく、雪渓を歩くこと5回くらい。


下りてみると12時半には槍沢ロッジに着いたのでそのまま上高地まで下ってしまう事に。



河童橋から穂高を見るのは叶わなかったです。(-。-;)

最終バスが17時くらいの所、16時半前には上高地BTに到着。




ということで、2泊3日の予定が1泊少なくなってしまいました(^^;
体調的に止めちゃったけど、乗鞍の試走をしようとも考えてましたしね。

まぁ、とにかく疲れた山行でした。
3泊4日をやったくらいの疲労感(飛ばしすぎもありますが)。

でも最終的には五体満足で山から帰ってこれた。
登頂そのものよりも、それが一番重要なのではないかと思います(^-^)

また、今回は整備されていないルートをやったおかげで、一般登山道がどれほどよく手入れされているかを身をもって体験できました。
本当にルートの手入れをされている山小屋の方々などには感謝しなければいけないと思いました。



コースタイム(個人的メモ)
4:45 北鎌コル
5:26 天狗の腰掛
5:54 独標トラバース始点
6:27 独標トラバース終点(休憩)
8:05 北鎌平(間休憩、休憩)
9:00 槍ヶ岳山頂(休憩)
9:47 肩の小屋(休憩)
10:18 肩の小屋出発
11:23 天狗原分岐
11:51 大曲
12:28 槍沢ロッジ(休憩)
14:00 横尾(休憩)
14:47 徳沢園(休憩)
16:06 河童橋
16:18 上高地BT